■ 抄録・要旨
| 我々は国内におけるダイオキシン類の主な汚染源(燃焼、PCP製剤、CNP製剤、PCB製品)に由来するそれぞれのTEQを、各汚染源の指標異性体の濃度から推算する方法を報告している。また、連結カラムを用いて、これら指標異性体の濃度を1回のGC/MS測定で得る条件も見いだしている。
本研究では、より簡便な方法として、単一の分離カラム(DB-5ms)のみで分離定量できる異性体の中から指標異性体を選択し、1回のGC/MS測定でこれらの濃度を得ることで総TEQを推算する簡易測定法について検討した。
指標異性体として1,2,3,6,7,8-HxCDF、1,2,3,4,6,7,8-HpCDD、1,2,3,7,8-PeCDD、#126-PeCBおよび#105-PeCBの5種を選択し、推算式を新たに導いた。各種環境試料について本法を適用したところ、推算値は公定法による結果を良好に再現した。
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